立教186年 髙知分会報 春号

巻頭言

委員長

井手 幾太郎

「俺、お父さんの後は継がない」

高校二年生の夏のある日、当時教会長としてつとめていた父に、私は本気で伝えたことを今でもよく思い出します。

お道の教えが嫌なわけでもなく、やりたい仕事があったわけでもなく、ただ「教会の長男だから後を継ぐのが当然」という縛りがどうしても納得できなかったのです。とは言いつつも、進路は、おぢばの学校から本部勤務まで、いつの時も親が言うままに進みました。

大学卒業後、本部勤務の海外部に配属され、入部四年目にメキシコ出張所出向となりました。朝の神殿掃除と朝づとめを勤めて、朝食を摂る間もなく、満員御礼のバスで語学学校に通い、昼の神殿掃除までに帰所し、午後はさまざまな御用をさせていただきました。

この紙面には記せないような超刺激的な日々を過ごすうちに、あっという間にメキシコの虜になり「日本に帰りたくない」という思いが大きく膨らんでいきました。出張所勤務二年半が過ぎるころ、密かに現地の日系企業に内定をもらい、本部勤務を辞退してメキシコに永住しようと企んでいました。

そんな時です。母から「お父さんが倒れた」というメールが届きました。片目の視力を失うかもしれないという大きな身上でした。しかし、私は母に「日本には帰らない」と伝えました。この国で楽しく暮らしたいという思いはそう簡単に捨てることができなかったのです。

父のことは心配でしたが、自分の夢も諦め切れない、そんな悶々とした日々をしばらく過ごしていました。 そこにさらに追い打ちとも言うべきことが起こってきました。生後半年の次女の壮絶な夜泣きでした。毎晩、夜通し泣き叫ぶ次女。何をしても泣き止むことはありませんでした。次々と身に起こることに心身共に疲弊しきっていたある日の朝づとめで、拝読したおふでさきの一首が心に染み込みました。

子のよなきをもふ心ハちがうでな
こがなくでな神のくときや  
(おふでさき第三号29) 
 
 神の口説き。親神様は、子供の夜泣きを見せ、何としても私の心の向きを変えさせようとしているとしか思わざるを得ませんでした。その後、日本へ帰り本部勤務も辞退して、父の側で手伝わせてもらおうと心に決めると、不思議なことに、その日から次女の夜泣きはピタリと止まったのでした。

 もしあの時、自分の思いを優先してメキシコに留まっていれば、今頃どうなっていたのだろうと想像しても、良い人生を送っている場面が浮かんできません。むしろその逆のことばかりが浮かびます。

 親の言うことに反抗ばかりしていましたが、実際は、いつも一番間違いのない道をつけてくれていたと、今さらながら思う日々です。数々の親不孝をさんげする日々です。

 教祖百四十年祭三年千日活動の時旬、親なる教祖がお通りくだされたひながたを目標に、自分に出来ることから教えの実践に励ませていただけば、きっと一番間違いのない道にお導きくださるものと信じています。

高知青人カフェ オープン!

去る、二月二十六日に髙知詰所にて髙知青人カフェをオープンしました。

このカフェは髙知分会の「髙知青人プロジェクト(※)」の一環として始まりました。

エスプレッソマシンによる本格的なコーヒーが飲めるということ、また、当日の寒さも相まってたくさんの帰参者の方に喜んでいただきました。

おぢばにお帰りの際はぜひ、髙知青人カフェで心も体も温まってください!

 
(報告者 八谷元祝)

※髙知青人プロジェクトとは

青年会員の「こんなことがしてみたい!」「こんな徳分をもっているけどどう活かしていいか分からない」を髙知分会で全面バックアップします。
 企画が決まったら、大教会や詰所で実施。
 企画した本人が徳分を活かせる喜びと、髙知分会の一員であるという自覚を持ち、年祭活動を共に盛り上げていこうという企画です。
 皆さんの素敵な徳分をお待ちしています!

詰所ひのきしん隊活躍中!

毎月恒例の詰所ひのきしん。

三月二十六日朝八時から大人六、子供四人でお風呂場脱衣所の清掃をさせていただきました! 

春休みで日曜日ということもあり親子でおぢばがえり、ひのきしんしてくださる姿に喜びも一入でした! ありがとうございました!

四月も二十六日朝八きしんしたい!」の気持ちでやっています。どうぞご参加よろしくお願いします。

(報告者 横田昌一郎)

青年会おやさとふしんひのきしん隊一日隊 入隊案内

教祖百四十年祭へ向かう三年千日の一年目、長らく続いた行動制限が明けたこの旬に、髙知分会はおやさとふしん青年会ひのきしん隊に伏せ込ませていただくこととなりました。
今回一日のみの入隊となっています。
この機会にぜひ共に伏せ込ませていただきましょう。

■日程 
 5月20日(土)
08:00  髙知詰所集合  受付
08:15  詰所出発
08:30  百母屋受付
16:00  解散予定
■携行品・着替え・ゴム手袋・タオル・風呂道具・履きなれた靴
※作業着、安全靴、長靴は入隊当日に百母屋でお借りします。下着、靴下は各自で用意してください。
■参加お供え・500円
※詰所の宿泊費・帰参お供えは分会が援助します。
■諸連絡◎食事について
 20日の昼、夜はこちらで用意しています。それ以外の食事は各自でご用意ください。
※20日夜は懇親会を予定しています。参加されない方は申込みの時にご一報ください。
■申込み〆切り 
 5月10日
参加希望者は、分会ひのきしん部部長、もしくはお近くの委員までご連絡ください。
■問い合わせ先ひのきしん部部長 横田昌一郎
080-3860-5917

第97回 青年会総会開催決定

立教百八十六年 十一月二十五日(土) 11:00~本部にて
※詳細は分会報、公式LINE等で追ってお知らせいたします。

エンタメ

~肝機能~

 健康診断の結果などでよく耳にする肝機能。肝機能を表す採血項目として、AST、ALT、γ-GTの3つがある。いずれも基準値があり、基準値を超えると肝疾患を主に疑う。

 肝臓には、消化器官から流れてきた栄養を各器官が必要とする形に変えたり、エネルギーを作り出す「代謝」。

いつでも糖分を脳に補給できるように貯蔵しつつ、血糖値が上がりすぎないように調整する「エネルギー貯蔵」。

アルコールや薬剤、アンモニアなど身体に有害な物質を分解して無毒化する「解毒」。

脂質の消化吸収を助けたり、肝臓で処理された不要物の排泄をする「胆汁の生成」。

以上の四つの機能がある。

 過度な飲酒、肝炎ウイルス、薬剤などにより肝臓に異常が生じることがあるが、症状が出るまでには時間がかかり手遅れになる場合もある。

健康診断で異常が指摘された際には、きちんと受診をし、早期の治療を心がけるとともに、適度な飲酒、適度な運動、バランスの良い食事などを意識して生活していきたい。 

門田邦弘     

編集後記

先日にをいがけに歩いていると、ツクシを採るご婦人に出会いました。

「春を感じますね」なんて会話をしながらしばらくの間お話をしていると、「ツクシは旬を逃すとスギナに成長するのよ。スギナになったら食べられないから、ツクシのうちに採らないとダメよ。」「ツクシを食べるときは、このハカマを取らないと口に残るから、ちゃんと裸にしないといけないのよ。」と教えてくれました。

別れを告げ歩き出し、ふとふり返るとそこにはご婦人の姿はありませんでした。

そのときハッとしたのです。「今は年祭活動の旬。旬を逃さず今こそしっかりと成人の道を歩みなさい。尽くしなさい。」「袴(心の衣服)は脱ぎ捨てて、生まれたときのように丸裸になって、赤ん坊のように純粋無垢な素直な心で、をやにもたれて、をやのまねをしっかりしなさい。」「その姿をご覧になって親神様が美味しくご賞味くださって、喜んでくださるのよ。」と、おやさまからお教えいただいたように感じた出来事でした。

(百)

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