ある日、仕事を終えて帰宅したら、神棚の三宝に”いちじく”がひとつ供えられていた。
子どもたちは遊びに行ったのか、家には誰もいない。
「はて?誰がお供えしたのだろう…」
しばらくして帰ってきた小学校1年生の娘に
「これ、どうしたん?」
と聞くと
「学校の帰り一人で歩いてたら、畑のおばさんが『お嬢ちゃん、ちょっとこの手に刺さったトゲを取ってくれんか?」
と言われたので取ってあげたら
「ちょっと待ってね。」
と畑にあったいちじくの木から一つ取って
「『ありがとうね!』と言ってくれはったんよ。だから神さんにお供えしといた。」
と。
この娘の小さい手でよくぞトゲが取れたものだと、私も嬉しくなった。
この記事を書いたのは…
- 名前:甲斐繁子(かいしげこ)
- 教会:百萬分教会(宮﨑部属)
- 立場:教人
- 所在:大阪市東住吉区
- 猛暑とコロナに閉じ込められ自由を失った老人の日課は、ごみや吸い殻、缶拾いと草むしり。認知症の予防にもなると大教会からのオファーに応え、これまでの日々のあれこれを振り返ってみることにしました。
- 文章に添えられたイラストも甲斐さんの手によるもの