『宮和だより』から– category –

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『心の成人』
以前、この欄でキリスト教新約聖書の中のマタイによる福音書の創世記の項に書かれている『初めに言葉ありき』という有名な一節について触れました。 その原書はギリシャ語で書かれており、「言葉」と訳されている箇所の表記は「ロゴス」となっており、これ... -
『揺るぎない信念』
以前にも触れた昨年亡くなった知人の話ですが、彼は余命宣告を受けたあと友人にそのことを伝え、感謝しつつ、残りの人生を楽しみたいと語っていました。自分の名前の一字を取った「道悦」という戒名も早々と披露していました。『道悦=道を悦ぶ』と言うの... -
『バタフライ・エフェクト』
NHKで、近代に起きた大戦や大変革のきっかけとその発展の様を特集した「映像の世紀 バタフライ・エフェクト」という番組がありました。 バタフライ・エフェクト(蝶の効果)という言葉は、ローレンツという気象学者の「蝶が羽ばたく程度の非常に小さな攪乱... -
『寄り添い、念ずる』
20年程前のことですが、会社近くのスーパーに買い物に行った時のことです。 駐車場で車から降りて、店の方に歩き出そうとしたら、店の中から出て来た熟年の男性が、ふらふらっと急に地べたにうつ伏せに倒れてしまいました。びっくりして駆け寄り、声をかけ... -
『一列兄弟』
新年明けましておめでとうございます。教祖140年祭も最後の年となりましたが、それぞれにご活躍のことと存じます。 昨年は正月早々、能登半島で大地震が発生し、追い打ちをかける様に豪雨被害が能登地方他各地でみられました。140年祭のホップ、ステップ、... -
『幸せって何ですか?』
<突然ですが、幸福とは何だとお考えでしょうか?>重病の病床の友からLineがあった。 「う~ん、やはり嬉しいと感じ、嬉しいと感じる自分を自覚できてる状態が幸福なのかな?それを味わえる時間が多いほど幸福なのかな?だから些細なことでも喜べる人は、... -
『道』・・・The truth
本教では「道」と言う言葉がよく使われます。言うまでもなく、元々は人や車が実際に通る場所のことだったのですが、それが人生における人の道、つまり人が守るべき規範の様に使われ出したのは、やはり古代中国思想であり宗教であった儒教や道教の影響でし... -
『幽明の境に届く祈りの声』
数年前、とある宗教団体の熱心な若い女性信者二人が、我が家を訪れたことがありました。 彼女たちは、自分達の信仰以外に救われる道はないと滔々と語りますので、適当に相槌をうったり反論したりしたのですが、そのうち「死んだ人に本教のお題目を唱えてや... -
「いそいそ」「こつこつ」
先日ようぼく一斉活動日の講習会に参加させて貰ったのですが、ビデオや講話の後に当該地区の支部長先生の挨拶がありました。 その方は比較的若くもあり、実務経験も少ないと言うことで、自らを卑下するかのような謙虚な発言を繰り返されていたのですが... -
『にほん』を守る
ご存知の方もいると思いますが、宮和分教会の隣に元フランス人の翻訳家で、旧姓をジャン・マーク、今は改名され為沙道中(いさみなか)と称する方が住んで居られます。父君は元々ハンガリー人でフランスに移住され、彼もそこで生まれ育ったようですが、若... -
『価を以て実を買う』あたいをもってじつをかう
角田光代さんのお書きになった「幸せの値段」というエッセイがあります。 彼女は何かにお金を支出する時、それはお金で幸せを買うことだと言います。例えば、レストラン等で美味しい料理を頂いたり、あるいは店で欲しい商品を買って満足を得た場合、この幸... -
『自分探し』
歳のせいかテレビドラマを見ても、着眼点が昔と変わってきている気がします。ストーリー以上に出演者の発する言葉に強く惹かれたりするのです。 例えば、今の朝ドラ「虎に翼」の中で、主人公の母親程の年齢の同期生、平岩紙さんが演じる大庭梅子に向かって...
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